岡山県立博物館
お殿様の書き初(ぞ)め -池田光政(いけだみつまさ)の元旦試筆(がんたんしひつ)-

今も正月には「書き初め」をして、今年の抱負を書くという方がいらっしゃると思います。
今回ご紹介するのは、岡山藩の殿様であった池田光政(1609年~1682年)の書き初め(試筆)です。書かれたのは延宝6(1678)年の元日で、このころ光政は藩主を子の綱政に譲り隠居しています。書かれている文字は、「願明実義/広郡英育/上尊主徳下/庇斯民庶幾/夙夜無忝所生/儒道興隆/天下泰平」(願わくは実義を明らかにし、広く郡(群)英を育し、上主徳を尊うし、下斯の民を庇まんことを。庶幾はくは、夙夜に所生を忝むることなからん。儒道興隆。天下泰平。※「/」は改行を示す)です。特に最後の2行は、儒学を盛んにし、天下泰平を確立するという、光政の政治方針を良く示しています。
(参考:竹内良雄「光政の元旦試筆の前5行」『閑谷学校研究』第12号、2009年)